開発事例 子供たちに地元の味を。『カリカリ小女子』

※この事例は顧客情報への配慮から、一部のディテイルを変更して紹介しています。

イントロダクション

学校給食には栄養価が高く、安全であることが求められます。しかし、学校給食の役割はそれだけではありません。昼食を通して、子供たちに文化や健康について学んで頂く「食育」の役割も大きいのです。そこで「地産池消」をキーワードに商品開発に取り組んだ事例を紹介します。

悩み事 ―地産地消という時流

これはどちらかというと節辰商店としての悩みです。「地産地消がこれからのキーワード」と言うような言われ方はもう何年も前からもされてています。しかし、節辰商店のアイテムのほとんどは鰹節なら鹿児島県、昆布なら北海道、というように県外産の原材料を作ったものがほとんどです。これからもメインはこれらの商品となるでしょう。とはいえ、地元に支えられてきた企業としてはちょっとさみしい。というわけで、愛知県産の原材料を使った新商品開発を模索していました。

きっかけ ―漁師の方々の口伝

まずは愛知県南知多市産の小女子に着目しました。節辰の開発部長・安達は愛知県篠島の漁師の方々の口伝にも参加しており(『篠島 海こそすべて』山里文化研究所より既刊)、愛知が隠れた海産王国であることを認識していました。

解決策 ―小女子をオーブンで釜揚げ

節辰商店は小女子を釜揚げにしてオーブンで焼いた商品を開発しました。「味が良いのに愛知での利用が少ない」「近年、家庭で魚料理を嫌う傾向が強い」「小魚の乾物の種類が少ない」という点を解決する商品です。栄養価・安全性の面から、特に子供たちに食べて頂きたい商品となりました。

その後 ―数々の派生商品が誕生

完成した「カリカリ小女子」という商品は、学校給食の展示会で好評を持って迎えられ、多くの引き合いを頂いています。小女子の成功を受け、同じく愛知県産のアキアミを使ったふりかけも上市しました。「カリカリ小女子」の派生商品として「小女子くるみ」(いいともあいちシンボルマーク商品)も開発しました。節辰商店の地産地消に関する活動はダウンロードのページでも紹介しています。