おいしいダシの取り方を今一度科学的に考えて見ましょう

 

※このページは節辰商店が昭和62年に作成した小冊子「おいしいダシの取り方を今一度科学的に考えてみましょう」から転載しています。

 

目次

全文 | はじめに | だしの種類 | 使用する水の量 | だしの取り方 | 緩衝作用と相乗効果 |だしの使用量 |

蒸発 | 天然調味料と化学調味料の違い附記 きしめん・味噌煮込みの調理法 | 参考文献 |

 

 

附記 きしめん・味噌煮込みの調理法

愛知県麺類食堂環境衛生同業組合の「なごや名物、きしめんの調理法」を記載させていただきます。参考にしてください。

  

きしめんの調理法

 

きしめんのこね方

1、 塩水と、うどん粉と良く配合すること。

2、 水と粉との配合を終わると手で強くおさえ込みをしてフオ出す。よくおさえて、布巾をこね鉢にかけ約0分位置くとグリテンがでる。

3、 板の間でゴザをしいて上より布巾をかけて足でむらなく踏む。約16分位、そのはまを又こね鉢に入れて20分おく。

4、 ハマを小さく小分けし、まるめ、又足でその小ハマをよく踏む。そして15分位カメに置く。

5、 小ハマを仕上げのまるめをして、よく踏んで、それから平たくしたハマを5分後にうちあげる。

 

きしめんのだし

1、 ダシの取り方鰹は、ムロ又はササカメの二種類
ダシ正味(18ℓ)を取る場合

カマに水を(23.4ℓ)入れ、ムロカツオ(13kg)入れる。
湯を30分以上煮詰めてそのダシをかめに布巾で漉すと正味(18ℓ)の本ダシとなる。(注:約20%煮詰める)

 

きしめんつゆの取り方

1、本ダシ(16.2ℓ)に、たまり(1.8ℓ)(普通9.1という)
2、煮立ったら汁の中へ、みりん(0.36ℓ)、砂糖(240g)を入れて、沸騰したら直ちに布巾でカメにとる。

3、 きしめん1杯のおつゆの量

きしめん1杯にかけるおつゆは約(144ml)とする。玉(きしめん)1ケ(約200g)とする。

4、 きしめんの中へいれるもの

油揚げ2切れ、ホウレンソウ少し、花かつお

 

手打の水と、塩度について

1月~3月までの塩度 8℃~12℃

4月~6月までの塩度 10℃~14℃

7月~9月までの塩度 12℃~17℃

10月~11月までの塩度 10℃~14℃

12月の塩度 8℃~14℃

 

 

みそにこみ調理法


にこみの手打方法

1、 水とうどん粉を配合する。水分量については40%~45%程度で打つ時の感じである。

2、 にこみは、きしめんの手打と製法は同じ。塩は使用しない。

3、 にこみは、そのまま鍋に入れて煮込む。

4、 一人前の分量は約130gとする。

 

みそにこみの味噌とだしの取り方

1、 鰹本ダシ5.4ℓと、かしわのガラ3ケ入れて煮立てる。約3分、スープとなる。

2、 深色赤味噌kgに、白味噌400g、卵2ケ、みりん約036ℓ、砂糖少し、スープを適当に入れよくミックスし弱火にかけて煮立てる。5月~9月頃まで、冬の場合、火にかけずそのまま使用する。以上(みそにこみ)味噌という。

 

みそにこみの配合

1、 1人前のにこみの作り方。手鍋にスープをヒシャクに2杯、鰹本ダシ3杯にはかり、煮たてたときに生の煮込み麺を入れる。吹き上がってきたら少し細くし1分ほど煮込んで仕上げ。

2、 中へ入れるもの。かまぼこ2切れ、椎茸1ケ、油揚げ、ネギ、花フ