開発事例 消費者の細分化されたニーズに対応。『無添加ラーメンスープ(小袋)』

※この事例は顧客情報への配慮から、一部のディテイルを変更して紹介しています。

イントロダクション

小規模食品メーカーの強みの一つとして小回りが利くこと、つまり顧客の細かい要望に迅速に対応できることがあります。ある製麺会社は「無添加のラーメンスープ」という顧客の要望に対して、弊社へのつゆの製造委託を行いました。

お悩み ―やっと来たチャンスを逃したくない

山間の村にあるこの会社はもともとは業務用メインの製麺会社でした。数年前にご当地ラーメンブームに目をつけ、スープをセットにした家庭用の商品を開発。通販中心に順調に売上を伸ばしてきました。そして、メディアにも取り上げられたことが功を奏し、中堅量販から家庭用商品のPB開発の依頼を受けたのです。しかし、量販からの要求は小ロット対応かつ無添加など仕様面での要求が厳しいものでした。

きっかけ ―八方ふさがりの中、名古屋の会社を紹介された

これまでお願いしていた会社から依頼のスープの生産は難しいと回答されてしまいました。小袋で有名な大手の会社にスープの製作を依頼しましたが、条件が折り合いませんでした。仕様が特殊なわりに数が出ない、需給予測も難しい。量販との話はあきらめるべきかもしれない、とも思うし、やっと自分たちに来たチャンスを逃したくない、とも思いました。そんな折に仲間の業者からたまたま節辰商店を紹介されました。

解決策 ―大手が求める品質基準とは

節辰商店はメーカーです。一方で鰹節はもちろん、調味料全般を扱う業務用食品卸の面も持っています。ゆえに、量販が要求する仕様にかなう原材料の調達が容易でした。また、それなりの規模の量販と取引するには工場のマネジメントシステムの査察等にも耐えうる外注先である必要があります。この面でも節辰商店はクリアをしていました。生協や高級スーパー等に自社ブランド品を納入している関係から、ISO9001も認証取得していましたし、研究室は愛知県に環境計量事業所登録されていました。

その後 ―新たな定番商品の誕生へ

商品は無事完成しました。初回のロットは発注量が読みにくくヒヤヒヤでしたが、無事、必要数を納品することができました。売れ行きは好調で、無事定番商品として扱って頂けることになりました。節辰商店としても、この商品がロングセラーとなることを祈っています。